日本の患者会WEB版 10年間の歩み

日本の難病の患者会は、70年以上も前から存在し、社会保障に大きな影響を与えるような活動をしてきましたが、国内でも海外でも知られていません。伊藤たてお代表が40年ほど患者会活動を続けるうちに古くて貴重な資料がたくさん手元に集まってきました。これらをまとめて世に出したいという思いから2007年に難病支援ネット北海道を設立し、資料の収集と公開をする「日本患者運動史」プロジェクトを立ち上げました。

編纂委員長は日本福祉大学名誉教授の児島美都子先生です。児島先生のご主人で患者運動に大きな役割を果たした長宏(おさひろし)さんの志を受け継いでいます。


児島美都子編纂委員長(中央)、伊藤たてお(左)、永森志織(右)
(2008年 名古屋の児島氏自宅で)


左から永森志織、伊藤たてお、故近藤道夫、故長谷川道子
(2008年 事務所での打ち合わせ


約40年前に発行された長宏著「患者運動」


患者会から提供された機関誌


資料をスキャンしてデジタル化


ウェブサイトのトップページ


機関誌などの資料をデジタルコンテンツ化する作業は、NPO法人障がい者就労支援の会あかり家に担当していただいています。委託費は障害者の方々の給与となり、スキルアップにつながっていると喜ばれています。

スタートした時は、資金もなく方法もわからず、ただ夢と希望だけ抱えて手探り状態でしたが、幸いなことに多方面から助成金、ご寄付をいただき、少しずつ内容を充実させながら継続することができています。

助成金

  • 2007年度、2008年度、2009年度 ファイザープログラム 心とからだのヘルスケアに関する市民活動・市民研究支援
  • 2007年 小島要一、チエ子基金
  • 2011年 北海道新聞社社会福祉振興基金
  • 2013年 コープさっぽろ社会福祉基金地域福祉助成団体助成
  • 2013年 北海道共同募金会 赤い羽根共同募金助成金
  • 2013(平成25)年度 厚生労働省委托事業「難病患者サポート事業」
  • 2014(平成26)年度 厚生労働省「難病患者サポート事業」補助金
  • 2015(平成27)年度 厚生労働省「難病患者サポート事業」補助金
  • 2016(平成28)年度 厚生労働省「難病患者サポート事業」補助金
  • 2017(平成29)年度 厚生労働省「難病患者サポート事業」補助金

2013年度は北海道二十一世紀総合研究所の方々にご協力いただき、ウェブサイトのリニューアルと、紹介動画(日本語版・英語版)の製作を行いました。


企画・編集・翻訳担当の永森志織(左)と動画ナレーション・英語校正担当のホワイトロック英語学校のPhilip Blencowe氏(右)


2013年6月28日 北海道新聞掲載の記事


2009年10月15日 ビッグイシュー129号掲載の記事


厚労省難病患者サポート事業の企画評価委員会
中央は元日本学術会議会長の故金澤一郎先生


北海道二十一世紀総合研究所の方々(左3名)との 打ち合わせ


2015年3月 伊藤たてお代表がヘルシー・ソサエティ賞を受賞
贈呈者は日本看護協会の坂本すが会長
後日東宮御所で皇太子殿下の接見


2013年に厚労省の委託事業になったのを機にタイトルを「日本の患者会WEB版」に変更しました。今後はかつてのリーダーの方々へのインタビューを充実させていきます。まだまだ道のりは遠いですが、日本の患者会が果してきた役割を記録し、明らかにし、日本そして世界に発信していきたいと思っています。

(永森志織)

「2017年10月 ななかまど通信第15号より転載」


英語版で見る(English)

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